古澤英二詩文集『漂う』刊行しました!!

最新刊!!古澤英二詩文集『漂う』

I 詩 2020~2022
II 詩 1979~1989
III 詩 1971~1973
IV エッセイ 私の半生記
V 評論 私の辻井喬論-辻井喬没後10年に寄せる-

学生運動、IT企業労働者、政治活動、文化活動
そして数学の世界、……
現実社会で格闘しながら今なお漂い続け
言い知れぬものを胸にかかえて
奥の方から発せられた人間の声

今からでも
あの丘の上からまばゆいはずの
街の光景を見るのだと
…………
つぎつぎと
場所を変えては僕達の習性に
いやされる夢をさがしていた
(詩「やや感傷風の日々へ」より)

冒頭の最新数学詩の独創性から始まって、バブル期のサラリーマンの弱さ、70年代青年期のひたむきな恋と革命と青春へとさかのぼってゆく詩群は、こんな才能が埋もれていたのかという驚きの本格派です。
一方、辻井喬論の評論では、数ある辻井文学論の中でもユニークな、著者自らの生き方の葛藤との切実な親和性で論じられています。
半生記の自伝エッセイを含めて、1冊全体で、激動の現代を生き抜いてきた人の心の声が切実に響いている好著です。

古澤 英二(ふるさわ えいじ)
1948年 福島県東白川郡塙町に生まれる
1972年 埼玉大学理工学部数学科卒業
学生時代から詩、小説、哲学にしたしむ
1972年~2009年 IT関係会社に勤務
2006年~ 日本民主文学会準会員
2009年~ 合唱団白樺所属(テノール)
埼玉県在住

定価 2200円(税込)