大金ゆづき詩集『薄暗い机を照らす時』刊行しました!!

最新刊!!大金ゆづき詩集『薄暗い机を照らす時』

大金ゆづき詩集『薄暗い机を照らす時』カバー1案

舞台をまとめる彼がおだやかな微熱で花の合図をすると
日々の現実から拡大された特別のひとコマが創造される
賞味期限切れの団子さえタンザナイトの香りと混じる
勉学と労働と演劇と青春にいそしむひたむきな心が
果てしない生死の境界線上で他者そして人類とつながる
苦くて甘酸っぱい夢の中から峻厳な墓碑銘が飛翔する
近現代詩の本道に現れたはたちの詩人の言葉はせつない

この未完成の世界に
例えば生きる理由とか
何かを見いだしたかった

街灯が静かに灯って
冷たい光が室内に射し込み
薄暗い机を照らす時に
私はペンを握らねばならなかった

きっとそのペン先だけで
溢れ出す無数の言葉の断片で
私は未知の夜に踏み出すことができたから

(詩「未完成の輪郭」より)

<大金 ゆづき(おおがね ゆづき)>
2004年栃木県出身、東京都在住。
立教大学文学部に在学中。大手拓次などを研究している。
2024年 栃木県現代詩人会賞優秀賞。
2025年 栃木県芸術祭文芸賞詩部門U25賞。
劇団メルヘンハフト 主宰。
詩誌「指名手配」「那須の緒」同人。
栃木県現代詩人会 会員。

定価(本体2,000円+税)