秋野かよ子詩集『歳時記』刊行しました!!

最新刊!!秋野かよ子詩集『歳時記』

季節のなかに歳月が重なり揺れている
その内側から、繊細な声が響いてくる
自然界のありよう、忘れ得ぬ人びと、暮らしから見える社会と歴史
現代を生きて来た人の独自の眼がとらえた深部から
聴覚も視覚も嗅覚も味覚も触感も直観も時空を超えて
新しくて懐かしい、詩の歳時記が届く

あの一帯は練兵場跡地
跡地に学校がたくさん建てられた
校庭にはユーカリの木が数多く並んでいた
学校の改築の度に木は伐られていく
一本だけ
人間が忘れないように
謂れの大木を残していた
(詩「ユーカリの町」より)

秋野かよ子
和歌山市生まれ。
既刊詩集 『台所は詩が生まれる』『梟が鳴く―紀伊の八楽章』『細胞のつぶやき』『夜が響く』
所属 日本現代詩人会・日本詩人クラブ・詩人会議・関西詩人協会

定価 2,200円(税込)