佐相憲一詩集『サスペンス』刊行しました!!

最新刊!!佐相憲一詩集『サスペンス』

人体解剖図のような世界の深みで心がとらえたもの。
柔らかな詩情のひろがりに問われる現実。
現代人の胸の内と詩的状況把握が個性的な発想と大きなスケールで描かれる。
さまざまな場で活躍する作者の最新詩集。

<収録作品「愁いをワクチンにする腐葉土の森」より>
自ら腐葉土になって希望の葉が絶えないように
雑木林のおおもとを潤せたらどんなにすてきでしょう
…… …… ……
有機体の旋律が本格的に演奏されるのはこれからかもしれません

ひとの午後には
そんなこんなが去来して

<収録作品「うすくれないの帰り道」より>
歩くことをどうしてやめられるだろう
微笑みをどうして捨てられるだろう

本が閉じられるときが来て
すべてがミステリーのままだったとしても
この人体解剖図みたいな世界の奥深く
痛みごとわたしは抱きしめるだろう

佐相憲一(さそう けんいち)
1968年横浜生まれ。横浜各地、東京、京都、大阪を経て、東京在住。
早稲田大学政治経済学部卒業。
既刊著書
詩集『共感』(1997年・東洋出版)
『対話』(1999年・東洋出版)
『愛、ゴマフアザラ詩』(2002年・土曜美術社出版販売)第36回小熊秀雄賞
『永遠の渡来人』(2005年・土曜美術社出版販売)
『心臓の星』(2008年・土曜美術社出版販売)
『港』(2010年・詩人会議出版)
『時代の波止場』(2012年・コールサック社)
『森の波音』(2015年・コールサック社)
『もり』(2018年・澪標)
詩選集『佐相憲一詩集1983~2018』(2019年・文化企画アオサギ)
詩論集・エッセイ集
『21世紀の詩想の港』(2011年・コールサック社)
『バラードの時間—この世界には詩がある―』(2014年・コールサック社)
小説文庫『痛みの音階、癒しの色あい』(2018年・コールサック社)
講演冊子『詩歌の力』(愛知詩人会議)
講座テープ『河邨文一郎詩集『物質の真昼』を読む』(竹林館)
共著『こころのたねとして』(ココルーム)
『ひかりのほうへ 作品集コロナに負けるな』(三日月少女革命)
共編著『関西詩人協会自選詩集』第5集・第6集(詩画工房)
『港湾の詩学―回帰すべき地点』『港湾の詩学―詩人の港・詩人の海』(日本国際詩人協会)
『海の詩集』『現代の風刺25人詩集』『SNSの詩の風41』(コールサック社)
『関西詩人協会自選詩集』第5集・第6集(詩画工房)
『横浜詩人会詩集2021』(文化企画アオサギ) ほか
編集文芸書 約180冊
所属
日本文藝家協会、日本詩人クラブ、日本現代詩人会、詩人会議
横浜詩人会、旭川文学資料友の会、関西詩人協会、小熊秀雄協会
詩誌「指名手配」「いのちの籠」「オオカミ」、ネット詩誌「Σ詩ぐ魔」

定価 2200円(税込)